中堅社員A

最近、仕事もマンネリ気味…

そんなとき、自身の「やる気の問題」のせいにしていませんか?

実はそれ、30代後半から40代にかけて、
多くのビジネスパーソンがぶつかる壁…

アドバイザー

キャリアプラトー
(キャリアの踊り場)です!

いわゆる「中だるみ」とも取られがちなこの時期ですが、長いキャリア人生において非常に重要な意味を持っています。

今回は…
この停滞感を次のステージへ進むための「助走期間」に変える思考法について解説します。

仕事の目的がかすんで見えるのは、
今は視野を広げ、実力を蓄えるフェーズに入っているからです。

今のあなたはどれ?仕事のマンネリ・キャリアプラトー診断

仕事のマンネリ化、将来の不透明さ、裁量権の欠如という3つの兆候から、自身の成長や昇進が停滞する「キャリアプラトー」の状態を確認する診断チャート画像

まずは、
今のあなたの状態をチェックしてみましょう。

以下の項目に心当たりはありませんか?

  • 仕事はそつなくこなせるが…
    以前のような刺激がない
  • 評価は安定しているが…
    この先の昇進やキャリアパスが見えない
  • 責任だけ増えていくのに…
    自分の裁量で決められることが少ない

1つでも当てはまれば、あなたは「キャリアプラトー」に入っている可能性が高い。

でも、安心してください。

アドバイザー

これは「行き止まり」ではありません


キャリアの選択肢を広げる「入り口」に立っているだけです。

なぜ「仕事のマンネリ」は40代に起きるのか?キャリアプラトーの正体

40代の「仕事のマンネリ」の正体として、過去の垂直成長の限界から高原状態(キャリアプラトー)へ移行し、安定と停滞感が共存する構造的な段階を描いた解説画像。

努力はしているが、評価に変化なし。

中堅社員B

もうダメなのかなぁ
「転職」の2文字が頭をよぎる…

そんなふうに自分を責める必要はありません。

ここで大切なのは…
停滞感の正体を見極めて、キャリア観を広げることです。

「やる気が出ない 40代」は正常な反応!自分を責める必要はない

40代の意欲低下をスキルの習熟による正常な反応と捉え、自分を責めずに「熟達の証」として自己肯定し、次のステージへの準備期間と考えるマインドセットの解説画像

「キャリアプラトー(Career Plateau)」とは…

組織内での昇進や責任の拡大が頭打ちになり、垂直方向の成長が止まったように感じる状態のこと

プラトーとは「高原」や「台地」を意味します。
ずっと坂道を登ってきたのに、急に平坦な道が続くようなイメージです。

仕事にマンネリを感じるのは、
この「平坦」がもたらすネガティブな側面です。

でも、実際は…

アドバイザー

あなたが業務を「そつなくこなせる」
レベルに達した証(あかし)

入社当時は何もかもが新鮮で必死だったはず…。

しかし、経験を積み、スキルが熟達すればするほど、日常業務は「こなせる作業」に変わっていきます。

「仕事 マンネリ」という検索ワードが頭をよぎるのは、あなたが今の役割において十分に有能になったことの裏返しなのです。

仕事の中だるみは危険信号?ミッドライフ・クライシス手前の健全な悩み

ミッドライフ・クライシス前の仕事の停滞感を、社内競争から「社外探索・新しい可能性」へと視点を切り替えることで解決するプロセスを示したキャリア構造の図解画像

「やる気が出ない」のは構造的な問題でもあります。

組織のポストには限りがあるため、
全員が右肩上がりに昇進し続けることは物理的に不可能。

「このままでいいのか」という問いは、
自分の価値観を再構築するための重要なシグナルと言えます。

会社内での評価だけを追い求めたり、見ないふりをしたりすると苦しくなります。

会社の中での役割や評価に縛られず、

アドバイザー

スキルを広げる意識をもつ

職場の人間関係から少し距離を取り、

アドバイザー

社外との接点をもつ

人間関係のしがらみを解き、

アドバイザー

一人の時間をもつ

そんな「視野を広げ、自分を見つめ直す時期なんだ」と、今の自分を肯定してあげましょう。


「転職」か「現職」かで迷っているなら、今の環境でキャリアを見直す視点も大切。
詳細は、以下の記事で解説しています。ご活用ください。

キャリアプラトー期に効く対処法1
スキルや趣味を水平方向に広げる

キャリアプラトーを打破するため、垂直方向の昇進(限界と停滞)ではなく、スキルや趣味、社外交流を「水平方向」に広げて多角的な視点を持つ重要性を比較した解説画像

会社という組織にいると、どうしても「成長=昇進・昇格」という図式で考えてしまいがち。

しかし、キャリアプラトー期には、この視点を少し変えてみる必要があります。

いつ空くかわからないポストを待ち続ける時間は、あまりにもったいない。

それよりも、この時間…
スキルや人間関係を拡大し、

アドバイザー

「自分の足で歩ける」ための
準備期間(助走)に変えましょう

出世や昇進だけが正解?ポスト不足に悩む必要はない

限られたポストを待つ「停滞状態」から脱却し、マインドセットを解放して自らの成長や水平方向の探索へと前進するキャリア観の変化を描いた比較画像

これまでの私たちは、山を高く登ること(Vertical:垂直方向の成長)を目指してきました。

課長になり、部長になり、給料を上げる。
それが成功のモデルケースだったからです。

しかし、ポストが空くのを待つ時間は、自分ではコントロールできません。

自分ではどうにもならないことを目標にすると、「待ち時間」は…

アドバイザー

ただの「停滞」や「我慢」の時間になる

そこで提案したいのが、視点を「上」から「横」へずらすことです。

キャリアの踊り場は「自分のタグ」を増やしてレア人材になるチャンス

本業スキルに異分野の視点を掛け合わせることで、キャリアの踊り場を「希少性のある個人ブランド」を築くチャンスに変えるプロセスを説明した図解画像。

上に登るのを一旦お休みして、横(Horizontal)に領域を広げてみましょう。

たとえば…
①【営業職】×【心理学・コーチング】

「売る人」から「導く人」へ
ただ商品を売るだけでなく、顧客の心理的背景を理解したり、あるいは部下のモチベーション管理に心理学を応用したりしてみましょう。

「気合と根性」ではなく「再現性のある理論」で人を動かせる営業マンは、プレイングマネージャーとして社内外で重宝されます。

②【エンジニア】×【教育・発信】

「作る人」から「広める人」へ
コードを書く速さでは20代に勝てなくても、「技術をわかりやすく言語化する力」は経験豊富な40代こその武器です。

社内勉強会の主催、技術ブログの執筆、若手のメンタリング。
「技術がわかる通訳者」としてのポジションは、開発現場において非常に希少価値が高いものです。

③【仕事】×【マニアックな趣味】

「ただの会社員」から「特別な人」へ
仕事とは無関係のサードプレイスをもちましょう。
サウナ・キャンプ: 好きが高じてコミュニティを運営すれば「企画力・調整力」のタグになります。
ワイン・コーヒー: 知識を深めれば、社内の雑談や接待で「一目置かれる教養」になります。
「〇〇に詳しいあの人」と呼ばれるようになれば、個人ブランド(タグ)の完成。

重要なのは「長く続けていること」と「人に説明できること」。
この2つを満たす趣味は、立派なタグになります。

本業のスキル(1つ目のタグ)に、別の要素(2つ目のタグ)を掛け合わせることで、あなたのキャリアには「希少性(レアリティ)」が生まれます。

キャリアプラトーは、
ハシゴを外された状態ではなく、キャリアの可能性を模索・探索する時間

ぜひ…
あなたのワクワク感を刺激する「掛け合わせ」を探しにいきましょう。


いきなり難しい勉強を始めるのではなく、少しの「学び直し」がキャリアの突破口になります。詳細は、以下の記事で解説しています。
ご活用ください。

キャリアプラトー期に効く対処法2
活動の場を社外活動・プロボノに広げる

キャリアプラトーへの対処法として、会社内の評価にとどまらず、プロボノやコミュニティ活動を通じて社外での市場価値や活動領域を拡大する様子を表したベン図

仕事への自信を回復するには、いったん会社の評価軸から離れるのが手っ取り早い。

そのためのアクションは…

アドバイザー

活動の場を広げること

おススメなのが、
会社の看板を外して活動する「社外活動」や「プロボノ」です。

「会社の看板」を外して初めて、あなた自身の「市場価値」が見えてくるからです。

プロボノで気づく「当たり前にできること」の価値

社内で当たり前だと思っていたスキルをプロボノ等の新しい環境で活用することで、社外からの高い評価や自身の市場価値を再発見する流れを説明したイラスト

ミドル世代におすすめしたいのが「プロボノ」。
これは職業上のスキルや知識を活かしたボランティア活動のこと。

会社の中で長く働いていると、
「資料作成」「進行管理」「予算管理」といったスキルは、自分にとって「できて当たり前」に思えるかもしれません。

しかし、NPOや地域の現場に行くと、

アドバイザー

これらは「高度な専門スキル」として
感謝されることが多々あります

たとえば、会議の進行…
話が脱線しがちな地域の会合で、論点を整理し、参加者全員が納得する「手ごたえのある結論」へ導いただけで、

地域の方

こんなに実りのある話し合いは
初めて!

 …と感謝される。

お礼の言葉をもらうことで、「自分のスキルは社外でも通用するんだ」という実感をダイレクトに得ることができます。

副業禁止でもOK!「越境学習」で脳に新しい風を入れる

副業禁止の会社員でも可能な越境学習の具体例(業界勉強会、ボランティア、趣味のコミュニティ)を紹介し、金銭以外の活動で思考をリフレッシュすることを提案する図解画像
中堅社員A

うちは副業禁止だから

 …と諦める必要はありません。

金銭の授受が発生しない活動であれば、問題にならないケースがほとんどです。

  • 業界の勉強会の運営スタッフ
  • 地域のスポーツチームのコーチや事務局
  • 趣味のコミュニティの運営

お金を稼ぐことだけが目的ではありません。

会社以外の場所で、仕事のような責任感を持って取り組む「越境学習」は、凝り固まった脳を刺激し、新しい視野をもたらしてくれます。

たとえば…

アドバイザー

「命令」が通じない環境での
リーダーシップ

地域の活動やボランティアには、上司・部下の関係もなければ、給与という強制力もありません。周囲は、「やって当たり前」が通じない多様なメンバー。

役職に頼らない「人間力」が試されます。

まずは「検索」するだけでいい

キャリアの停滞から抜け出す第一歩として、「プロボノ」などのキーワード検索を通じてスキル活用や新しい繋がりといった可能性を探ることを促す検索窓のイメージ画像
中堅社員B

いきなり社外活動なんて
ハードルが高い

そう感じるのも当然です。

まずは「プロボノ 募集」と検索し、どんな案件があるか眺めるだけでも十分。

  • これなら自分にもできそう…
  • こんなスキルが求められているんだ…

これがわかるだけでも、世界は広がります。
目的は…

アドバイザー

プロボノをキャリアの選択肢の一つ
としてもっておくこと

時至れば…
アクションを起こす「ご縁」が巡り来ます。


一人で悩まず、社外に「話せる場」をもつことが現状打破の近道です。詳細は、以下の記事で解説しています。ご活用ください。

「踊り場期間」の後に見える景色:本業への意外な相乗効果

キャリアの踊り場期間を経て、社外での自信が本業への精神的余裕や挑戦的行動へとつながり、自己の軸を強化する好循環(ポジティブサイクル)を生み出すプロセス図

「キャリアプラトー(キャリアの踊り場)」を過ごした先には、何があるのか?

それは…

アドバイザー

会社にしがみつかなくても生きていける
という自信です

「いざとなったら別の道もある」と思えると、本業にも余裕が生まれる。

それが思い切った提案につながり、挑戦的な行動を後押しします。

結果として、本業のマンネリが打破され、再び仕事が面白くなるという好循環が生まれることも少なくありません。

キャリアプラトーの期間は、
焦らず、世界を横に広げ、自分のタグを増やす時間

そう捉え直したとき…

アドバイザー

マンネリは、次の景色を探し始めた
シグナルに見えてきます

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