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Human-Skills

仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?

アイキャッチ画像:育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッド
育成上手なマネジャーの秘密を知りたいビジネスパーソンのイラスト/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

マネジャーは誰しも、自分を成長させてくれた仕事との出会いが、これまでにあったと思います。
自分の成長曲線を上昇に導いた仕事との出会いです。

自身がマネジャーなれば、今度は「部下にやりがいと成長をもたらす仕事に出会わせる側」にポジションが変わります。

この 出会わせ方 が今回のテーマ。


具体的には、目標の共有、ジョブアサイン、やり切らせる支援の3つに分けて…

アドバイザー

必要とされる育成メソッドを解説

目標を共有するなかで、当事者意識を醸成する

目標を共有する中で、当事者意識を醸成する方法を図解で解説。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

「目標を共有する」目的は、(育成の観点で言えば)部下に、仕事に対する当事者意識をもたせることです。

当事者意識を高めると、部下は職務に対する責任を自覚し、自ら考え判断するとともに質の高いアウトプットを志向するようになります。

このことが、自律的な成長を促すベースになります。目標の共有にかかわるマネジャーの仕事は…

  1. 経営陣からの目標をチーム目標へとアレンジして浸透させる
  2. チームのビジョンとミッションを策定する
  3. 達成目標(定量目標・定性目標)と達成時期を設定する

の3点ですが、このうち、が、育成メソッドに深く関係します。

そこで、を次の項より解説。

❶ 経営陣からの目標をチーム目標へとアレンジする

「経営陣からの目標をチーム目標へとアレンジする」ためには、マネジャーがその目標を、背景を含めて「解釈」する必要があります。

「解釈」の具体は次の3点…

  • チームに求められている成果は何か?
  • チームの役割は何か?
  • 中長期的なゴールをどのように設定するか?

これらの「解釈」を部下に浸透させるには、マネジャーの「伝達力」がカギになります。

目標をチームに浸透させる方法を3つ例示した図解/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

具体的には、チーム目標を「共創」というかたちでつくりあげる、メンバー個々に応じて目標をアレンジして伝えるなど、伝達の仕方を工夫する力です。

● 目標の伝達に「共創」の場を設ける場合…

上下関係から協働関係へ、またその逆へと自在にシフトチェンジできる関係性を、チームに培っておく必要があります。

「〇〇すべき」「○○しよう」など、忖度なく言える関係が、当事者意識の土壌になるからです。

● メンバー個々に応じて目標をアレンジして伝える場合…

伝えるだけではなくて、部下をその気にさせることが大切です。

具体的には…
目標達成を通じてどんなキャリアが積まれ、それがどう発展するかなど、部下が自分の「キャリアとの接点」を見出せるようなアドバイスを加えます。
自分のキャリア発達との接点が明らかになれば、部下の当事者意識が高まります。

その他、仕事の目的、背景から説明する、という方法も有効です。

以下は、リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査2014」の結果をグラフ化したものです。

「Part Ⅹ 特別集計:4.上司の仕事の指示の仕方が部下や部署に与える影響」< 正社員・フルタイム勤務・ホワイトカラー・20~34歳 >
https://www.works-i.com/research/works-report/item/150323_wp2014.pdf

グラフ:上司の仕事の指示の仕方が部下や部署に与える影響/リクルートワークスより/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

この結果から、仕事の目的、背景から説明すると部下の成長実感が高い、ということがわかります。このように…

「伝達」のし方を工夫して、チームに目標を浸透させる

というのが、育成メソッドの1つ目。

「伝え方の技術」については、以下の記事でも取りあげています。
必要に応じて、ご参照ください…

❷ 達成目標の設定

部下は、チームの達成目標をもとに、自分は「何をすべきか」「どうあるべきか」「どう変わるべきか」を考え個人目標化します。

達成目標が不明確で貧弱だと、部下は自己成長につながる個人目標を立てることができません。同時に、チームの目標達成力も低下します。

特に、チームの定性目標については、個人目標につながりやすいように、焦点化して策定します。(部下の成長を促すのは、定量よりも定性目標です。)

達成目標(定性目標)の設定のポイントを図解で解説。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

品質保証部門の例を挙げると…

マネジャーは…
自社目標の背景を解釈し、チームの役割やポジションを踏まえて、「コスト削減と品質向上の両立」を「コスト削減を付加した『品質向上対策フロー』を策定・運用」と焦点化してチームの目標へとアレンジする。
部下は…
自身の経験や強みを活かせる貢献のあり方を考え、「良品率」「直行率」「歩留まり率」の3つの側面から課題を整理し、第2期計画実施までに解決策を盛り込んだ『品質向上対策フロー』を策定・運用できるようにする」という行動目標へと具体化する…

このように、個人目標が自社及びチーム目標と整合するように設定できれば、部下は目標達成に貢献する当事者として意識を高めます。

そうなれば…

アドバイザー

チームにも強いベクトルが形成され、目標達成力も高まります

逆に目標間の整合性が低い場合、部下の当事者意識は低下し、貢献の方向性はバラつきます。
結果、チーム全体の目標達成力も低下。

したがって、マネジャーは定性目標を提示するなかで、チームの方向性を具体的に示し、自社目標にチームはどのように貢献するかを明らかにすることが重要になります。

このことによって、個人の貢献のあり方も明確になり、当事者意識が醸成されます。

つまり…

「どのような貢献が自社の目標達成に役立つか」を部下が明確にできるように、チームの定性目標を設定する…

これが2つ目の育成メソッド。

ジョブアサインで、目標達成と人材育成を「統合」する

ジョブアサインとは、チーム全体のミッションを職務に分解し、それらのどれを誰に任せるかを決めることです。

マネジャーの仕事は、「部下が割り振られた職務を目的どおりに遂行し、チームの目標を達成する」ということですが、大切なのは…

アドバイザー

チームの業績達成だけでなく、人材育成としての機能をもたせること

図解:目標達成と部下が成長できる仕事を「統合」して職務設計を行うことが大切です。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

具体的には、目標達成と部下が成長できる仕事を「統合」して職務設計を行い、アサインするというマネジメントです。

では、「部下が成長できる仕事」とは、具体的にはどのような業務を指すのでしょうか?

北海道大学大学院経済学研究院 教授 松尾睦氏『管理職によるジョブアサインメント—経験を創り・与え・支援する—』のなかで示された調査結果「中堅社員(20代後半~30代)のマネジメント力を高めるのに有効であり、かつ与えやすい業務」によると…

以下の5つのカテゴリが該当します…

このような「成長を促す業務の提供」と「目標達成」を統合してアサインを進めることがマネジャーの仕事です。

具体的には、以下の図に示すように…
部下の能力×意欲から導かれる期待値から業務をアサインしていきます。

部下の「能力×意欲」から導かれる期待値からアサインする方法を図解で解説。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

一方で、部下の能力を高める業務、または適切なサイズのジョブが職場に存在しない、といったこともあります。

その場合は、人材育成の観点から、以下のような分配戦略が必要になります。

  • 難度の高いジョブは1つの役割に対して1つ、難度の低いジョブは1つの役割に複数分配、というように、役割を改編する。( 役割の改編 → ジョブサイズの適正化 )
  • 他の部門との調整など、従来上司が担ってきた業務を部下の役割に組み込む。( 職務委任 → 管理業務の仕事経験 )
  • 部下に任せる際、仕事を遂行するために必要な権限を与える。( 権限移譲 → 自己責任の醸成 )

また、育て上手なマネジャーは…

他部門と連携したり、外部組織からのオファーを活用したりするなどして、業務を創り出す工夫をしています。

「部門内の問題に対応する業務を担うだけでは、部下の力を十分に伸ばせない」という考え方からです。

以上のように…

部下の「能力×意欲」を踏まえて、業務の分配戦略を策定してアサインする…

これが3つ目の育成メソッド。

北海道大学大学院経済学研究院 教授 松尾睦氏『管理職によるジョブアサインメント—経験を創り・与え・支援する—』のなかで示されている「ジョブアサイメントの事例」を3点紹介します…

いずれも、育て上手だと評価を得ている部課長クラスの事例です…

5観点の支援で、「やりきる」を実現させる

「やりきらせる」を実現するには、以下の5観点から支援を行うことが大切です。

育成メソッド/「やりきらせる」を支える5つのサポートを図解で解説。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

具体的なサポートの内容について次に紹介します…
自身のサポート状況をチェックする際に、ご活用ください。

チームの業績と関係が深いのは、モニタリングと介入です。

部下が業務を遂行している段階において、業務が計画どおりに進捗しているか情報収集し、よい状態を維持することが「モニタリング」
ここでの「よい状態」とは、多少の困難を経験しながらも、部下が当初の意思をもって業務に向き合っており、業務が期待どおりに進捗していることを指します。

部下が課題にぶつかって業務が計画通りに進捗していない場合や、業務上発生したトラブルが深刻であり部下独力では解決できそうもない場合は、「介入」して本来あるべき状態に回復させます。
部下のモチベーションが低下して回復の見込みがない場合は、「仕事をはがす」逆アサインを検討することも必要です。

以上のように…

「やりきらせる」を実現するために、5観点から適宜支援する…

これが4つ目の育成メソッド。

実行段階における部下のモチベーションの維持については、以下の記事も参考にされてください…

マネジャーが部下の育成において目指すべきは「自律性」の向上

部下は「育て上手なマネジャー」の下で、自律的に行動する力を高めていきます。

「自律的な行動」とは、「自ら判断して起こす行動」と「他者に働きかける行動」の2つから構成されます。

育成メソッド/成長を見取る視点を図解で解説。成長とは自律的な行動をとることができることです。具体的には、①自ら判断して起こす行動②他者に働きかける行動の2点を見取ります。/「仕事で部下を育てよう!育て上手のマネジャーがこっそりやっている育成メソッドとは?」の記事中資料

自ら判断して起こす行動とは…

仕事での変化を予期し、それに対する対応策を自発的に提案することや、従来の仕事のやり方にとらわれず新しいやり方を試す、といった行動

他者に働きかける行動とは…

新しいアイデアを実現するために周囲の人びとに協力を求めることや、上司や同僚からアドバイスやフィードバックを求める、といった行動

部下の成長とは、この2つの行動を職場で発揮できるようになることです。

そのためには、「目標の共有をとおして部下の当事者意識を高め、ふさわしい仕事を任せ、それをやり切らせる」という育成行動がマネジャーに求められます。

このことは、チームの業績目標達成と「統合」して進めることができます

あの人がチームを指揮すると、成果をあげるとともに部下が育つ…
そう言われるマネジャーを目指して、今日も職場に向かいましょう。

おすすめの関連書籍を紹介しておきます…


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