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社員の主体性を引き出す上司と、反感を買う上司との違いとは? 【伝え方の技術3選】

アイキャッチ画像:社員の主体性を引き出すマネジャーのスキル
マネジャーの悩み

という方は、伝え方のコツをつかめば改善できます。

ビジネスパーソンのみな様におかれましては、年度末から配置転換や引継ぎ等、あわただしい毎日をお過ごしのことと存じます。

一方で、新年度の方向性を各部署で確認し、すでに2・3年後を見通して事業を展開している企業もあろうかと思います。

そういった中で…

組織の慣行や、社員の見方・考え方の偏向等により、あなたの示す方針が組織に浸透しない状況に直面することも…

例えば、あなたが社員に求める行動変容と実態とのギャップなどです。

このような課題に直面したときに、反感を招かないように、社員の行動に変化をもたらすテクニックがあります。それは…

主体を変換する「伝え方の技術」

社員の主体性を引き出す上司と、反感を招く上司との違いは、本記事に示す「伝え方」を使える上司か否か、の違いです。

ということで…

本記事は、やや教養に偏った内容になりますが、マネジャーのみな様のストレスの軽減を目指して、伝え方の技術をご提案申し上げます。

こんな方・こんな状況に役立ちます

  • 社員の行動変容を円滑に進めたい
  • 組織(自分の部署)に、あなたに反感をもつ部下がいる
  • 目標達成のために、組織(自分の部署)の主体性を高めたい
  • あなたが求める行動変容が組織(自分の部署)に浸透しない状況にある

「伝え方の技術」3選

ビジネスパーソン:伝え方の技術3選

これより紹介するテクニックは、『THE CATALYST』(ジョーナ・バーガー:ペンシルバニア大学校教授)の中で提唱されたメソッドの、ビジネスへの応用になります。

「部下に行動変容を要求したいが、反発を招いてしまった」などの、マネージャーの危機からあなたを救うテクニックです。

そのテクニックの項目は…

  1.  選択肢を提供する
  2.  命令ではなく質問をする
  3.  ギャップを明確にする

という3つです。

人間の心の働きの中には、「選択の自由を脅かされたときに生じる、自由を取り戻そうとする反発作用」があります。

「心理的リアクタンス」(心理学の用語)という現象です。

人の影響を受けたくない、自分の自由意思で決めたいという強い欲求が作用しています。

この心理的リアクタンスは、何かをするように言われたときにも生まれます。

ビジネスシーンにおいては…

  • 年度初めに新たな方針や行動目標を示すとき
  • 新入社員に自社の慣例・慣行を伝えるとき
  • 異動先の部署で、部下に自分の方針を示すとき

 これらの場面に向かうときは、3つのテクニックを駆使して臨むほうが賢明です。

ノープランで臨んでしまった場合…、次の異動までつらい日々が続きます。

解説:3つのテクニック

選択肢を提供する

ビジネスは利益の最大化を目指す営みですから、念頭に置くべきことは、この目的に向かって個人や組織を「誘導」する、ということです。

以下の手順を踏まえて、「事実」を精選し、「方策」「プロセス」に関する選択肢を社員に提供し、目的地まで誘導してください。

ビジネスパーソンに必須の伝え方の技術:伝え方のプロセス

選択肢は、どれを選んでもあなたの目的を達成できるものを準備します。

これは、「メニューの選択」と言われるテクニックです。

要は提案に対して、問題を指摘する場から、どの選択肢がよいかを考える場に社員を誘導することです。

選択肢を提供することにより、(社員を「どれがよいかを考える場」に誘導し)意思決定の主体を提案者側から受け手側に変換する(主体の変換)

社員に選択肢を与えて、自分たちが主導権を握っていると感じさせるのです。

このことにより、社員の主体性を引き出すこともできます。

提案を押しつけられたと受けとめられるのを防ぎ、「意思決定の過程に参加した」という認識を社員にもたせるテクニックです。

社内プレゼンで、提案を通したいときにも使えます。

命令ではなく質問をする

コーチングでも「質問力」をテーマに以下の記事を書きましたが…

「メニューの選択」と同様に、「質問」には、意思決定の主体を提案者側から受け手側に変換する効果があります。(主体の変換)

原理としては…

「人は他人の指示には従いたくないが、自分で考えたことなら従う」という心の働きをつかうということ

質問への答えは、単なる答えではなく、他ならぬ自分が出した答えです。

コーチングで質問が有効に働くのは、「行動と学習」の主体がコーチではなく相手にあるからです。

例を挙げます

A係長

今回のプロジェクトは、チーム内の情報の共有がカギだ。横の連携をしっかりとるように!

B係長

今回のプロジェクトは、チーム内の情報の共有がカギだ。
横の連携を密にするためには、いつ、どのように社員間で接点をもつとよいだろうか?

「横の連携」という目的の範囲内で社員が案を出すので、その目的から外れることはありません。

そして…

必要な行動について結論を出したのは自分だという自覚があるので、目標を達成しようとするモチベーションも高まる

また、「よい例」で示した質問により、社員から様々なアイデアが出ることが期待できます

質問を用いるよさは、予想を超える解決策を生む可能性がある、ということです。

反感を招く上司は、A係長のように指示・命令に偏った伝え方になっている場合が多く、改善の方法としては「命令ではなく質問をする」方法が有効になります。

ギャップを明確にする

「ギャップを明確にする」は、行動変容の定着を図るプロセスでつかうとよいと思います。

ギャップを明確にするとは…

「他人に言うことと、自分でしていることの矛盾を本人に気づかせる」ということ

人間は首尾一貫していることを求める習性があります。自分の態度と価値観に矛盾が生じると落ち着かない気分になるということです。

先ほどの例で言いますと…

今回のプロジェクトは、チーム内の情報の共有がカギだ。
横の連携を密にするためには、いつ、どのように社員間で接点をもつとよいだろうか?

に対して、組織内で以下の案を採用したとします。

C社員

出社した時点で、連携をとる社員に伝達します。翌日直行の場合は、メールでメモを残しておきます。

ところが、C社員自身が連携をおろそかにしている、と耳にしました。

そこで…

B係長

君の案で、うちの部署の連携方法について確認したが、その後、確実に実行できているかね?

と気づきを促します。

この場合も、「質問」を用いるようにしてください。

以下のコーチングモデルの記事や、先に示した質問力の記事を参照すると、よいアイデアが浮かぶと思います。

上司と部下との関係性の悪化は人的資源の喪失をもたらす

上司と部下の関係性:上司の伝え方の習慣や癖が関係性を壊す

以下の記事に、「上司と部下」の意識調査・「嫌いな上司」に関する調査結果を載せております。

ご覧いただければ、上司と部下の関係性の悪化は人的資源の喪失につながる、とお気づきになると思います。

部下の、上司に対する悩みを放置すると、部内にとどまらず会社全体の損失につながります。

反感を招く上司は…

資質や人柄といった個人の属性によるものではなく、多くは伝え方の習慣や癖などが原因

上司の伝え方の習慣や癖は、その部署の成果と紐づいていることが多く、改善の努力が必要。

そこで、本記事では、「伝え方の技術」を3つ取り上げて紹介しました。

取捨選択して、ご活用ください、

指示・命令の一部を「質問」に変えるだけでも効果があります。

参考になる関連書籍を紹介します…

マネジャーのみな様には、この時期、ストレスにさらされる毎日だと拝察いたします。

くれぐれも、ご自愛ください。

今後の生活資金に対する不安、健康不安、急な出費への備え…
そんな不安を安心に変える方法を記事に
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キャリアアップを目指しながら副収入もほしい…という人向けの記事です。

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