
「解放されたい」気持ち、痛いほどわかります。
多忙な日常からの開放を求めるみな様…
「メンタルヘルスツーリズム」というワードをご存知でしょうか?
訪れた先での癒やしによって心の健康を増進するための観光・旅行のことです。
立教大学 現代心理学部心理学科 教授 小口孝司先生が提唱され、注目を集めている研究分野。
小口先生は「旅行と仕事のストレスの関係性」の研究で、最優秀論文賞(国際学会)を受賞するなど、心理学と観光学の接点について研究されています。
(https://www.rikkyo.ac.jp/closeup/research-n-faculty/2017/mknpps0000001bzn.html)
研究成果として、先生は旅がメンタルヘルスに有効であることを明らかにしています。
そればかりか、「旅行経験が豊富な人ほど人事評価が高い」という、ビジネスパーソンにとっては興味深い内容も発表されています。
研究の進展により、旅と日々の生産性との関係が明らかになると期待しています。
本記事は、人事評価を高める旅づくりについて…
ポイントを整理しました。
併せて、筆者おすすめの日帰り温泉スポットもご紹介。
こんな方に役立ちます。
- 多忙な日常から開放されたい
- 日常から開放される旅行プランのポイントを知りたい
- 新たに立ち寄り温泉を開拓したい
- 九州に旅した時に、温泉も味わいたい
メンタルヘルスを促進する一人旅:3つのポイント

ビジネスパ-ソンが旅に求めるものは、その開放性にあります。
仕事の束縛から放たれ、心を開放できるというよさです。
この開放性を獲得することが、日常のパフォーマンスによい影響を与えます。
ポイントは次の3点 …
距離感 ・ 空間 ・ 心の自由度
一人旅でこそ、この3点が満たされます。
一人旅の事例は、こちらへ…
物理的距離を取れば取るほど心理的距離も遠ざかる


小口先生曰く、物理的距離を取れば取るほど心理的距離も遠ざかる、そうです。
しかし、疲労が残った状態で長い距離を移動すると、疲れが蓄積するだけで本来の目的から遠ざかります。
アラフィフにとって大切にすべきことは…
その時々の疲労度により目的地を柔軟に選択すること。
個々人の体力によりますが、1時間から2時間で到着する範囲で目的地を選択するとよいと思います。
アラフィフの皆さんに一人旅を提案するのは、その時々の疲労度に応じて柔軟に目的地を選択できるからです。一人旅の場合…




というようなケースバイケースで対応が可能。
一度行くと決めた温泉に是が非でも行くのだ、という頑固さを払いのけ、フレキシブルに旅を楽しみましょう。
ストレスをためる原因は、実は自分の頑固さにあります。
ということで、ポイントの1つ目は、その時々の疲労度に合わせて柔軟に目的地を変更・選択すること。
距離と癒しの関係については、以下の記事に詳細を解説してます…
水辺や緑に囲まれている空間が効果を高める


メンタルヘルスの研究によると…
自然の中だったら水辺がよい。
森のような緑に囲まれている空間も効果あり、とのことです。
筆者がつけ加えることは、「人混みを避ける」ということです。
有名な温泉地は営業開始とともに、温泉好きに空間を支配されがちです。
他のお客さんをかき分けながらお湯につかっても、開放感を味わうことはできません。
情報収集の際は、「人気」というワードを避けて検索することをおススメします。
人気の温泉地の周辺部を探すのも一つの方法。
筆者は、「(人気の○○から)少し離れたところにある」をキーワードにして、温泉を探しています。
九州で言えば、湯布院温泉近くの「湯平(ゆのひら)温泉」、黒川温泉近くの「わいた温泉」などです。素朴でひなびた風情を楽しめます。
そうやって、自分だけのお気に入りの温泉を探して開放感を味わう、というのも一人旅ならではの楽しみ。
ということで、水辺や森、穴場の探索が2つ目のポイント。
ストレス解消を阻むのは執着やうしろめたさ


心の自由度といってもイメージがわきませんが、ビジネスパーソンの日常と比較するとはっきりします。
ビジネスパーソンの日常は、スケジュールや締め切り、評価やクレーム処理等、時間や対人関係にふり回される毎日です。
こんな毎日の中で、「コントロールできる」という感覚(自己コントロール感)を得ることはたいへん難しい…。
「心の自由度」とはすなわち、この…
自己コントロール感
自己コントロール感の大切さについては以下のとおりです…。
自己コントロール感が高い人ほどストレス耐性が強く、不慮の事態にも柔軟に対応できる。コントロールが難しい状況でも、肯定的な面を見ることが得意…
ストレスとの付き合い方 「自己コントロール感」 https://www.kyotokojohokenkai.jp/mental/column/1459/
一人旅は、この自己コントロール感を得ることができます。
留意すべきは、自己コントロール感を奪っているのは外的な制約だけではなく、自分の中にある執着やうしろめたさにある、ということです。
具体的には…
「〇時に到着予定だった」
「ここに行くと決めていた」
「家族を連れて行かなかった」
「自分だけこんないい思いをしていいだろうか」
という開放を拒む心の働きです。
ということで、自分の中の執着やうしろめたさを手放す、というのが3つ目のポイント。
おすすめ日帰り温泉スポット(一人旅・福岡発)


筆者がこよなく愛す温泉スポットを紹介します。
福岡発になりますので、他の地域の方は九州にお越しの際、ぜひお立ち寄りください。
多分この紹介によって、混雑を引き起こすことはないと思います…。
熊本県阿蘇郡小国町はげの湯


日帰りの貸切風呂が点在。
泉質は単純硫黄泉で、経痛やリウマチ、やけど等に効果があると言われています。
地熱の蒸気でつくる名物の「鶏の丸蒸し」が美味。
筆者のおすすめは…


豊礼の宿自慢のホワイトブルーの温泉は100%自噴温泉。
源泉かけ流しを気軽に楽しめます。
豊礼名物の地獄蒸しで、持参した食材や売店で販売している お肉や野菜を蒸して食すことができます。(温泉利用者は無料で窯を使用することができます)
筆者は、お風呂からあがるタイミングで地獄蒸しができるように時間調整してます。
景色を楽しみながら食事できる場所もあります。(利用は無料)
お風呂からの眺望、地獄蒸しをいただきながら眺める緑が日常を忘れさせてくれます。
ホームページはこちらから https://www.houreinoyuyado.com/
大分県竹田市直入町大字長湯


大分県の内部、久住山系の麓の直入町にある「長湯温泉」は、世界屈指の炭酸泉湧出地として有名です。
長湯温泉の歴史は古く、江戸時代にはこの地を治めていた岡藩主・中川公の入湯宿泊のため、湯屋・御茶屋が設けられたそうです。
筆者のおすすめは…


童話の中に迷い込んだかのような外観(東京大学名誉教授 藤森照信氏のデザイン)。
大浴場には42℃の内湯と、銀色の泡が体を包む32℃の露天があります。
露天は真夏でもひんやり。
一年中楽しめる温泉館です。
人気が高くても行きたい施設の一つ。(筆者は開館時間をねらって入館)
グーグルで混み合う時間帯を調べてから行くことをおすすめします。
ホームページはこちらから https://lamune-onsen.co.jp/
熊本県山鹿市平山


里山風景の中に源泉かけ流しのお湯を楽しめる旅館や立ち寄り湯、家族湯など温泉施設が点在しています。
「美肌の湯」と呼ばれる、化粧美容液のような柔らかなお湯が特徴。
湯上り後、真冬でもしばらく半袖で過ごせるほど、ぬくもりが続く。
すばらしい泉質です。
筆者のおすすめは…


森林浴で癒やされながら、柔らかなお湯を楽しめます。
木々に囲まれた木漏れ日が美しい露天。
筆者が好きなのは、露天の静けさ。
聞こえてくるのは、鳥のさえずりと湯口から流れ出る音だけです。
訪れるたびに豊かな時間を与えてくれる場所。
ホームページはこちらから http://www.yamato-ryokan.jp/
湯煙の向こうにある空を、ゆるりと見上げる


開放感を満喫するためには、景観も大切。
筆者は、周囲の景観とともに、湯船から見える「四季の空」を楽しんでいます。
普段ゆっくりと空を見上げることがないので、足をのばして見上げる空の表情にひときわ開放感を覚えます。
お気に入りの日帰り温泉が見つかったら、そこから見える空も楽しんでください。
湯船からいつまでも空を見ているアラフィフを見つけたら、筆者かもしれません…。
それでは…
よき日帰り温泉ライフを!
旅好きの方に、ぜひ見てもらいたい一人旅のYouTubeチャンネルを紹介…
この動画を見ると、明日にでも旅に出たくなります。
大切な方に「旅行」をプレゼントしたい人には…



一人旅の関連書籍を紹介…