職場の上司や同僚に、こんな人いませんか?
- 自分の発言だけに否定的な見解を述べる。
- 協働が必要な場面にもかかわらず、非協力的な態度をとる。
- 自分の提案をつぶそうとする。
- 正当な理由もなく足を引っ張る。
- 自分の感情や欲求を優先する。
かかわると…
仕事を邪魔されたり、人間関係をかき乱されたりして、あなたの将来に悪影響をもたらすのは間違いありません。
しかし、職場ともなれば、そんな「困る人」とも一定の関係を保つ必要がある。
そこで本記事では…
職場の「困る人」対策を解説!
具体的には、過干渉・嫉妬・八つ当たりをぶつけてくる人への対処法です。
重要なのは…
自分自身の心の健康と幸福を守ること
本記事で紹介する対処法の中から、「困る人」のタイプに合わせて最善の方法を選んでください。
過干渉の人との向き合い方
過干渉の原因は、パーソナリティに起因するほか、次のような特性や心理が働いています。
- 人を自分の思いどおりに動かしたい。
- 失敗が自分の身に降りかかるのを恐れる。
- あなたのことが信頼できない。
「自分の思いどおりに動かしたい」「失敗が自分に降りかかるのを恐れる」人の多くは、その人の過度な自己愛が原因であることが多い。
したがって、自分を守ろうとする行動が目につきます。仕事がうまく進まない理由を部下のせいにする上司も、このタイプ。
他には、次のような行動特性があります。
- 過度な自己重要感:自分が特別であり、優れた人々とのみ関わるべきだという信念がある。
- 他人からの賞賛を求める:過度の承認や注目を求める。
- 特権意識:無条件で特別な扱いや服従を期待する。
- 対人関係における利用:自己の目的を達成するために他人を利用する。
- 共感の欠如:他人の感情やニーズを認識し、それに応じる能力が不足している。
- 傲慢で尊大な態度。
これらの特性は、個人の日常生活や対人関係に影響を及ぼし、しばしば対立や問題を引き起こす原因となります。
あなたも、その被害者のひとり。
加害者が上記の特性に該当の場合は…
❶ 適度な特別扱いであしらう
このタイプは、賞賛されたいという気持ちが強い。
「すごいですね」「さすがですね」のひと言を添えて、「今後ともよろしく」とサッと引き上げる。
賞賛を得たら満足し、おとなしくなります。
相手の言動に心を痛めたり、やり込めてやろうと戦ったりすれば、時間やエネルギーを浪費するばかり。
リスペクトを示すことで、あなたの前では「普通」の人へと進化してくれる可能性もあります。
ポイントは、敵対しないこと。
➋ 複数人で対応する
責任がともなう話をするときは、1対1の状況を避け、複数人で対応しましょう。
大切なのは、話がこじれたときに自分を守るための「証人」を増やすこと。
問題への距離感が保てるため、納得できる解決策が見つかりやすくなります。
日頃から、「〇〇さんと〇〇について話すときは、つき合ってくれない」と、「証人」仲間をつくっておきましょう。
上司の場合も…
この件については、
〇〇さんも関係しますので、
いっしょに聞いていいですか?
と、ひと手間かけましょう。
❸ 求める成果を明確にする
このタイプは、自分の非を認めたくない傾向があるため、仕事のミスを認めなかったり言い訳が多かったりします。
そのため、具体的にどのような仕事が必要なのか、どのレベルのものをいつまでに提出してほしいのかを明確にし、事前に共有しておくことが大切。
過干渉には、単なるお節介の場合もあります。
つまり、「良かれと思うことを他人にススメないと気が済まない性向」の人です。
行動特性としては…
- 親切とお節介の違いを理解していない。
- 早い段階で距離を詰めたがる。
- 自分の考えや価値観を押しつける。
- 頼んでいないのに介入してくる。
- 自分の知識や意見を押しつける。
お節介な人は、他人のために行動していると信じていることが多い。
だから、よけいに厄介。
相手が上記の特性に該当の場合は…
ありがとうございます。
大丈夫です。
間に合っています。
など、感謝の気持ちを伝えつつスルーするのが効果的です。
ポイントは…
「これ以上は結構」という境界線を引くこと
お節介な人が過度に干渉してくる場合は、優しく且つはっきりと「これ以上は必要ありません」と伝えましょう。
「ノー」が言えない方は、次の記事が参考になります。困ったときは、ご一読を!
また、お節介な人には、日頃から自分の情報をあまり与えないようにすることも重要です。
情報を与えると「頼られている」と勘違いするのも、お節介な人の特徴。
当然のことながら、相談相手に選ぶのは厳禁です。
過干渉が上司の場合は、報告のタイミングや内容を上司の好みに調整することも重要です。
詳しくは、以下の記事中の「報告の方法を上司の好みに合わせる」の項をご参照ください。
嫉妬深い人との向き合い方
「自分の発言だけに否定的な見解を述べる」「協働が必要な場面にもかかわらず、非協力的な態度をとる」など、嫉妬にとらわれた人のとる行動は、相手に強い不快感をもたらします。
このタイプは、感情が高ぶると、思考が停止し、衝動的に行動してしまいます。
したがって、コミュニケーションによる解決が困難な場合が多い。
大切なのは、適切な距離で接すること。
無視することが最善の場合もあります。
行動特性としては…
- プライドが高く見栄を張る。
- 他人とのギャップを認められない。
- 劣等感が強くネガティブ。
- 感情の浮き沈みが大きい。
- 負けず嫌い。
- 不満を持ちやすく、文句や愚痴が多い。
- 自分に自信がなく「どうせ…」が口癖。
相手が上記の特性に該当の場合は…
➊ 負けたふりをする
大切なのは「私は嫉妬するほど立派でも素敵でもありませんよ」とアピールすること。
反撃は厳禁。
「その通りです」と、うわべだけ相手の言葉に同意して受け流します。
目的は、自分の弱さや未熟さをあえて見せることで、嫉妬の対象から外れるようにすることです。
相手に勝ったと思わせればOK。
➋ 相手と張り合わない
嫉妬してくる人に対して意地になって張り合わず、一歩引いた状態で接することが大切。
冷静さを保ち、相手のペースに流されないようにします。
併せて、謙虚な姿勢を示し、他人の嫉妬心や警戒心をあおらないようにすることが重要です。
このタイプの対処法は、負けたふりして張り合わないのが基本です。
彼らは、相手が怒ったり悲しんだりするのが大好物。
同じ土俵に立てば、余計な発言をきっかけに、さらに絡んできます。
賢い方法は…
自分は自分の目標に集中することで、相手を気にしないサイクルに入ること
そうすることで、自分の人生にとって貴重な時間やエネルギーを浪費しないようにしましょう。
このタイプにかかわるとストレスがかかります。
ストレスのかかるコミュニケーションでお悩みの方は、以下の記事が参考になります。
必要に応じて、ご活用ください。
八つ当たりする人との向き合い方
八つ当たりは、その人自身が抱える問題の表れであることが多い。
具体的には…
- ストレスが怒りとなって周囲にぶつける。
- 小さなことでイライラしやすく、感情のコントロールが難しい。
- 自分の感情を適切に処理する能力が低い。
- 自分の感情や欲求を優先し、他人の感情や状況を考慮しない。
- 怒りや不安などのネガティブな感情を隠せない。
- 自分の望む状況でないと感じると、不満が鬱積する。
など、その人自身の内面の問題です。
意外に思われるかもしれませんが…
対応の特効薬は「親切」
親切な行動が相手に安心感を与え、攻撃的な態度を和らげるからです。
たとえば、相手が冷静な時に、機を見て…
何かお手伝いしましょうか?
…とシンプルに「親切」を提供するだけで、相手の態度に変化が出てきます。
あなたにできる「親切」でかまいません。
相手の口から「ありがとう」の言葉が出れば、よい兆候と捉えましょう。
いちばん厄介なのは、怒りを「相手をコントロールする」手段として使う人。
彼らの多くは、強い支配欲と権力欲をもっています。
自分よりも弱い立場の人間を支配し、従わせようとすることで、優越感や達成感を得ようとしている。
このタイプの行動特性は、非建設的なコミュニケーションです。
具体的には…
- 一方通行なコミュニケーション
- 批判や否定ばかり
- 決めつけ
- 責任転嫁
- 言葉とは裏腹な表情や態度
相手が上記の特性に該当の場合は…
ひとりで抱え込まず、周囲の人に助けを求めてください。
早めに回避行動を選択し、自分自身のメンタルヘルスを守ることが大切。
人事部への相談や配置換えの要望、転職も視野に入れることが必要です。
ポイントは、戦わず回避すること。
なお、あなた自身が、つい感情的になってしまう、イライラが止まらない、とお困りならば、以下の記事が参考になります。
必要に応じて、ご参照ください。