運動部活動の監督は、こんな指示をよく出しますが…
今回は、過去の栄光に肩まで浸かってください、という記事になります。
さて、「懐かしむ」ことが脳の健康の維持に役立つことはご存じでしょうか?
今示した「運動部活動の監督」のように、「過去の栄光に浸る」「過去の肩書に頼る」など過去をふり返ることについて否定的にとらえる方もいます。
しかし、懐かしむことは、認知症の医療現場に「回想法」として取り入れられていますし、その効果は実証されています。
さらには、ストレスの解消や気分転換にも効果があるそうです。
詳しくは、以下の『回想脳 脳が健康でいられる大切な習慣』(脳医学者・瀧靖之先生の著書)を参照されてください。
さらに「懐かしむ」ことについては…
「労せず手に入る」というメリットがある
なぜなら、なつかしむ資源は、自分の中にあるからです。
確かに、好奇心旺盛だった小学生前後に出会ったヒーロー、怪獣、玩具を思い起こすだけで、豊かさの源泉は自分の中にあると感じます。
他にも、最後の項で具体的な「懐かしむ」方法を提案してますので、時間のある方は最後までご覧ください。
ということで、この記事を読むメリットは以下のとおりです。
脳の健康の維持・ストレス解消・気分転換できる
まずは、アラフィフ世代を対象に「懐かしむ」を試して、心の変化を楽しんでみましょう。
簡単に内容を知りたい方は Instagramへどうぞ…
https://www.instagram.com/mitsuya_biz
スマホはなくとも、毎日が興奮の連続だった
❶ ヒーロー到来! 1970前後を中心に
1960・1970年代を中心とした時代に、次から次にヒーローを生み出した当時のクリエイターたちは日本の宝です。
アラフィフは、当時一家に一台しかないTVのチャンネルをどう確保するか苦心を重ねました。
見逃すと翌日友達の輪に入れない、という心の痛みがあるからです。まだホームビデオが世に誕生していない時代でした。
併せて仮面ライダーカードなどヒーローグッズもよく買いました。
ホームランカードと同様、当たるとアルバムがもらえます。
友だちが持っているとほしくてたまらなくなり、お小遣いを全額費やした経験があります。
誰もがブルース・リーのものまねを学校でしていました。
中には、ひそかにヌンチャクを買い、ひそかに学校に持ってきて、ひそかに友だちに自慢するやからもいました。
子どもたちは自分とブルース・リーを重ね、次々と悪人を倒していく夢を見ました。
「回想」の材料さがしには…
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見放題作品数No.1がその理由。
❷ ブーム到来!
1960~70年代、子どもたちを喜ばせる玩具が次々と出現しました。
町や村には、駄菓子屋やプラモデル屋があり、子どもたちの集合場所になっていました。
その他、人生ゲームに熱中したり、昆虫採集セットをもって野山を走り回ったりしました。思い出の品を3つ紹介します。
スパイ手帳
スパイ手帳の中身は、シールや水に溶ける紙、暗号表などで構成されていました。特に好きだったのは水に溶ける紙でした。溶ける紙に好きな女の子の名前を書いて水路に流し、溶け去るまで紙を追いかけました。
子どもたちは、本当にいるかどうかわからないスパイに対して特別な尊敬を抱きました。
銀玉鉄砲
駄菓子屋や玩具店、縁日の露店でも販売されてました。
威力は弱くて、至近距離でも新聞紙一枚射抜けませんでした。
友だちと撃ち合ったり、マッチ箱に当てる競技をしたりして遊びました。
さらにモデルガンへと趣味を発展させる子もいました。
ゲイラカイト
1970年代、それまで奴凧や角凧が主流だった日本を席巻したのがゲイラカイトでした。
NASAの科学者が開発したという、そのNASAを知らぬままに「何やらすごい」ということで子どもたちはゲイラカイトに飛びつきます。
やがて高価なオリジナルから離れ、日本の子どもたちはゲイラカイトに似せた凧を自作するようになります。
かくして日本のお正月には、和洋さまざまな凧が揚がる風景が広がりました。
しかし、現代はお正月に凧が揚がる風景自体が消えつつあります。
1975年頃、スーパーカーブームが起こります。
火をつけたのは、週刊少年ジャンプに連載された漫画『サーキットの狼』(池山さとし氏)でした。
スーパーカーを展示するイベントが数多く開催されて会場は混雑しました。ブームと呼べる勢いは3年ほどでおさまるものの、当時の小中学生に与えたインパクトは強烈でした。
中でもガルウィングのランボルギーニカウンタックが子どもたちの注目の的でした。
アラフィフ世代はこのスーパーカーブームの洗礼が理由でクルマ好きになったという人が多いはずです。
筆者もそのうちの一人。
1973年に『ノストラダムスの大予言』がヒットしてから、1970年代に第一次ブームが起こり、『あなたの知らない世界』『川口浩探検隊』など続々とその手の番組が放映されました。
今考えると、成果と言える発見もないのに、2時間近く視聴者を引きつけるCMのタイミングが絶妙でした。
ミステリーの主役も続々と出現します。ネッシーに始まり、ツチノコ、ヒバゴン、オリバーくんと続き、オカルトでは口裂け女の話がまことしやかに子どもたちの中で語られました。
映画『エクソシスト』の影響もあったと思います。併せて、ユリ・ゲラーに象徴される超能者も登場しました。
「思い出に浸る」ことを肯定的にとらえ直す
こうしてふり返ってみると、アラフィフがいかに豊かな時代を過ごしてきたか、思い出とともによみがえってきます。
せっかくの豊かな思い出ですから、アラフィフの心をあたためながら、さらには脳の健康の維持に役立ててはいかがでしょうか。
また、日常でも家族のアルバム写真を整理する、旅の思い出の写真データを整理するなど…時間さえあれば手軽にできるセルフケアなので試してください。
筆者のおすすめは「フォトブック」の作成です。
3冊つくりましたが、本当にお宝になります…
子どもの成長記録や旅の思い出、記念日などテーマ別に作成するのがコツです。
ネットで手軽につくれる おススメのフォトブックサービスを紹介…
撮りためた写真をデータのままにしておくのではなく、思い出をふり返りながら写真データを選択する。そして、手ざわり感のある「アルバム」にして残す。
豊かな気持ちは、このような手間によって生まれます。
ということで、今ここにある資源をつかって脳活できる、という提案でした…