引退が視野に入るアラフィフのメインテーマは、やはり最後のステージの幸福度アップ。
今回はそのヒントをお届けします。
この記事の情報が、あなたの日常を変えるかもしれません。
幸福度は、自分が理想とする生活習慣によってアップします。
生きている実感、充実感など、幸福度の基本的な要素が整うからです。
なかでも…
何かに没頭して得られる充実感は、幸福度との相関が高い。
アラフィフも今後は、時間に余裕が生まれる時が来ます。
没頭体験が、私たちの生きがいにも重要な役割を果たすのはまちがいありません。
参考:ポジティブ心理学
PERMAモデル「幸福度の5つの要素」
- Positive Emotions(ポジティブ感情): 前向きな感情や喜び、感謝などの感情状態
- Engagement(熱中): 何かに没頭し、フロー状態になること
- Relationships(人間関係): 良好な人間関係や愛情
- Meaning(意義): 自分の行動が持つ意義や目的
- Accomplishments(達成感): 目標を達成したときの満足感
これらの要素は、個人の幸福感に寄与するとされています。
出典:”Seligman’s PERMA+ Model Explained: A Theory of Wellbeing” https://positivepsychology.com/perma-model/
何かに没頭することは、単なる趣味や仕事を超えた、人生の質を高めるための重要な要素。
しかし、現代社会において、ひとつのことに没頭する環境をつくるのは難しい。
私たちは常に多くの情報にさらされ、日々変化を求められるからです。
そこで、本記事で紹介するのは…
何かに没頭し
充実感を得られるような
大人のライフスキル!
簡単に内容を知りたい方は Instagramへどうぞ…
https://www.instagram.com/mitsuya_biz
ライフワークを続けるための秘訣
多くの方が、他人の習慣を自分に課しても続かなかった、という経験がおありでしょう。
たとえば、瞑想がよいと聞いて始めたが、習慣化できないなど…
生活習慣は自分の意思だけではなく、生活環境を調整できて成立します。
結局のところ、理想の生活習慣は調整を含め…
試行錯誤しながら自らつくっていかなければいけません。
たとえば作家の村上春樹氏…
没頭・集中を要する創作活動のために、次のスケジュールで一日を計画しています。
出典:”The daily routines of famous creative people”
https://podio.com/site/creative-routines
- ジョギングを日課にして、創作活動に必要な精神力や体力を高める。
- 夜は、リラックスするための音楽鑑賞や読書で過ごす。
- 翌日に備えて早く就寝、
…という習慣をほぼ365日くり返します。
氏は試行錯誤を続けた結果、このルーティンに「落ち着いた」とのこと。
もちろん私たちは、氏の生活習慣をそのままマネすることは難しい。
しかし、その考え方やエッセンスはとり入れることができます。
ライフワークを続けるには、時間を刻むことと、運動やリラックスの時間が必要ということです。
「時間を刻む」でいえば…
ソフトバンク創業者・孫正義氏は、若い頃「1日15分の発明」という習慣を考え出した。
15分で時間を刻み、問題解決型発想法・逆転発想法・複合連結法といった発想法でアイデアを生み出し、起業家としての道を切り開きます。
「運動」でいえば…
星野リゾート代表・星野佳路氏は、1日1万5,000歩を目標に散歩を行い、健康維持とアイデア出しのために、このルーティンを実践している。
散歩中には、デスクに向かっているときには思いもよらないアイデアが浮かぶとのこと。
充実感をもたらすライフスキル
充実感をもたらすライフスキルとは何か?
結論は、意図的にフロー状態をつくるスキル。
後ほど、すぐ実践できるスキルを紹介します。
フロー状態とは…
人がある活動に完全に没頭し、時間を忘れて集中する精神状態のこと
充実感とフロー状態は密接に関連しています。
人はフロー状態に入ることよって、高いパフォーマンスを発揮し、活動そのものから楽しさや満足感を得ることができます。
充実感は、フロー状態を経験したあとに感じられる感覚。
重要なのは…充実感は、活動によって得られた成果や報酬よりも
活動自体がもたらす満足感によって得られること
目標達成時には、大きな喜びや満足感があります。しかし、それは瞬間的で持続しない。
それに対して、プロセスにおける日々の積み重ねや、目指す方向への進歩に対する満足感は、持続的で穏やかな喜びをともないます。
これが充実感の正体。
つまり、結果ではなく、プロセスそのものから得られる持続的な喜びが充実感をもたらすのです。
たとえばスポーツや芸術の分野…
目標を達成することも重要ですが、その過程での技術の向上や自己表現の発展に喜びを感じる。
仕事でも…
目標を達成することが報酬や昇進につながるかもしれませんが、日々の業務の中で新しいことを学んだり、問題を解決したりする過程そのものが充実感をもたらす。
フローは、生きがいや充実感と密接な関係があります。
多くの人が日常生活の中でフローを体験しており、それによって充実感を得ています。
すぐ実践できるスキルは、タイムプレッシャー。
自らタイムプレッシャーをかけて、意図的にフロー状態をつくり出す方法です。
先ほど紹介したソフトバンク創業者・孫正義氏の「1日15分の発明」という習慣も一つ。
引退後も「片づけを20分以内で終了」など…
タイムプレッシャーを意識してとり入れることが有効です。
大切なのは、自ら負荷をかけること。
他人からの負荷は、新たなストレスにしかなりません。
もつ一つのヒントは…
進行感がもてる活動をとり入れること
進行感とは「前に進んでいるという実感」です。
昨日よりも今日のほうが「賢くなった」「できるようになった」という実感。
進行感がもてる活動は習慣化しやすい、というメリットがあります。
詳しくは、以下の記事で解説しています。
ご参照ください。
大人のライフスキルとは
最近の研究で明らかになったのは、ぼんやりしているときに活動する脳の回路があること。
デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と呼ばれます。
これは脳のアイドリング機能で、脳が意識的な活動をしていないときに活性化する神経回路です。
DMNが活発になると、脳内に蓄積された情報が自在に結びつきやすくなり、創造力や発想力の向上が期待できます。
また、脳のメンテナンスを行うと考えられ、精神的な健康や幸福感を高めるのにも役立ちます。
DMNの活性化には、観察瞑想や散歩、リラックスタイムなどが効果的。
ここで思い出してほしいのは、村上春樹氏のリラックスタイム、星野佳路氏の散歩の習慣。
リラックスタイムや散歩の習慣は、創造力や発想力の向上という点から、両氏には欠かすことのできない時間と言えます。
脳科学者の茂木健一郎氏も、DMNの重要性から、毎朝1時間のランニングのほか、移動時間は意識して歩くようにしているとのこと。
氏はDMNの効用を、次のように述べています。
公園の緑の中を歩くと、「あの人の言った意味はこういうことだったのか」「自分の心はこういう感情にあったのだな」といったことが、思うともなく整理されていくのだから面白いことです。
出典『山中教授の自分を変える練習』悩みとストレスを消す練習より
注意点は…
DMNが過度に活性化すると、注意力が散漫になったり、不安感が増したりすることです。
DMNの活性化と非活性化のバランスを適切に保つことが大切。
つまりポイントは…
一日のなかに、フロー状態とDMNが働く時間の両方を、バランスよく設けること
これが、大人のライフスキルです。
この記事の中で紹介した村上春樹氏・星野佳路氏・茂木健一郎氏の実践する習慣がヒント。
そのままマネできなくても、没頭する時間と脳をアイドリングする時間を、意識して習慣に組み込むことはできます。
没頭できることを一つ、脳をアイドリングする工夫を一つ見つけましょう。
試行錯誤しながら習慣化できれば、ストレスの軽減、幸福度や生産性の向上につながります。
私たちは隙間時間にスマホを取り出しがちです。
デフォルト・モード・ネットワークを働かせる時間を忘れずに…
本記事の関連でおススメする書籍は…
「グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない」
何が幸福な人生に影響を与えるのか、教えてくれます!
忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてます。
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