ポテンシャルなら自分のほうが上だ!
でも評価は、アイツのほうが高い⤵
原因の多くは…
何かしらの説明の場面、あなたのアウトプットの在りように問題があります。
説明した内容について、相手から確認の質問が多い場合は、とくにその可能性が高い。
あなたの将来性を正当に評価されるかどうかは、説明上手か下手かによります。
なぜなら説明上手は…
相手に誤解を与えることが少なく、目的を達成しやすくなるからです。
結果、周囲から期待が集まり、存在感を高める。
実力以上に評価されることもあります。
考えや気持ちを説明するのが上手…
となれば「お相手」との関係も深まり、プライベートも順調になる。
AIが職場に浸透しても、人から人へと伝える場面は必ずあります。
つまり、相手の受けとりやすい言葉や構成で説明する、というスキルは人の手に残される。
そこで本記事では…
説明力が向上する3ステップ
について解説!
説明力とは、自分の考えや意見、提案などを相手にわかりやすく伝える能力のこと。
3つのステップとは以下に示すとおりです…
- まずは説明の内容を整理する。
- 結論を明確にし、型にあてはめる。
- 用件から説明し、簡潔に話す。
スキルアップの最終的な結論は、アウトプットの場数です。差がつくのは、トライの質。
これから解説する3ステップを身につければ、「トライの質」が高まります。
本記事の実践編として、次の2つの記事を用意しました。必要に応じてご活用ください。
ステップ1
まずは説明の内容を整理する
うまく説明しなければ…という気持ちが先走る。
こうなると、話しているうちに何を話しているのか自分でもわからなくなります。
話の筋を見失っている状態。
相手も当然、「何を言いたいの?」と「?」が頭上に浮かびます。
ポイントは…
説明内容の可視化
まずは説明の大枠を整理します。
何を説明するのか、だれに説明するのかを明確にすることが、効果的な説明につながります。
具体的には、以下の点を明らかにします。
- 説明の目的:何を達成したいのか
- ターゲット:だれに説明するのか
- 説明内容:何を説明するのか
- 説明の流れ:どのように説明するのか
これらを整理することで、説明の全体像を把握しやすくなります。
このなかの説明内容については、図表を使って整理し、可視化したものをもとにシミュレーションする方法が効率的です。
可視化することで重点や順序が明らかになるとともに、時間も節約できるからです。
たとえば…
根拠の項目は、
相手はどんな点に疑問をもつか?
…という問いにもとづいて設定していきます。
つまり、「相手の疑問を解消していく」意図をもって項目を考える。
説明に詰まったときは…
この可視化した図表を思い浮かべるか、自信がなければ手元に持っておきます。
可視化の例で挙げたのは、マインドマップ。
おススメは「EdrawMind」の利用です。
無料で使える範囲が広くクラウドで使える、というメリットがあります。
ステップ2
結論を明確にし、型にあてはめる
結論を明確にする方法
結論を明確にすることが、説明の第一歩。
結論が明確であれば、聞き手は、何を説明されるのか、何を理解すべきなのかを把握しやすくなります。
結論は「問題の特定」「仮説の構築」の2つの観点から考えます。
問題の特定
問題の特定とは、自分が何について説明したいのか、どんな課題や目的があるのかを明確にすること。
問題を特定することで、説明のテーマやスコープがはっきりし、仮説を立てるためのヒントが得られます。
問題の特定をする方法として、いちばん簡単な方法は5W1H法。
問題に関する…
Who(誰が) What(何を) When(いつ) Where(どこで) Why(なぜ) How(どうやって)という6つの要素を整理する方法です。
これらの要素を明確にすることで、問題の背景や状況を把握できます。
たとえば…
どうすれば自社で販売している製品Aの売り上げをアップさせられるか? という問題に対して、5W1H法を適用すると以下のようになります。
- Who:自社や競合他社、ターゲット層
- What:製品Aやその特徴、価格、需要
- When:現在や過去、将来
- Where:国内や海外、都市部や地方部
- Why:売り上げが低下している理由や影響
- How:売り上げをアップさせる方法や手段
この場合、Who・What・When・Where・Whyを経た「How」が結論になります。
この「どのように(How)」を導き出すのが、次の仮説の構築です。
正解がないから「仮説」が必要。
「○○すれば、どうなる?」を複数導き出し、確かな根拠をもって「どのように」を選択します。根拠の「質」が悪いと、上滑りの説明になります。
仮説の構築
仮説の構築とは、問題に対する自分なりの解決策や答えを仮定すること。
先ほどの「Who・What・When・Where・Why」が、条件や背景になります。
この大枠の中で、「○○すれば、どうなる?」を複数導き出し、選択します。
ただし、仮説は「問題のタイプ」によって「構築の仕方:解決策の導き方」が違います。
この点については、記事「問題解決力を高める方法 Part1:問題解決に欠かせない『仮説構築力』とは?」で詳細を解説しています。
ご参照ください。
なお、結論については 自分の判断をはっきりと表現すること が大切。
「○○と思われます」「○○したほうがよいでしょう」などあいまいな表現だと、無責任な印象を残します。
相手に判断をゆだねるような表現ではなく、
「○○です」
「○○するべきだと考えます」
…というように率直に表現します。
説明の型を使い分ける
説明の型を理解し、使い慣れることも大切。
説明には、以下の3つの型があります。
- 問題解決型:問題の原因と解決策を説明する
- 比較対照型:2つ以上を比較して説明する
- 流れ型:物事や事象の流れを説明する
説明する内容に合わせて、適切な型を選びます。
問題解決型
問題解決型は、問題の原因と解決策を説明する型です。
この型は、問題を抱えている相手に対して、その問題を解決するための方法を説明する際に使います。
具体的には、以下の順になります。
- 問題を明確にする
- 問題の原因を探る
- 解決策を提案する
- 解決策のメリットを説明する
たとえば、上司から「この問題を解決するにはどうすればいい?」と聞かれたとき…
❶ 問題を明確にする
「売上が伸び悩んでいる」という問題を明確にします。
❷ 問題の原因を探る
売上が伸び悩んでいる原因を探ります。
たとえば、競合他社との差別化ができていないことや、ターゲット層が明確になっていないことなどが原因として考えられます。
❸ 解決策を提案する
問題の原因を解決するための解決策を提案します。
たとえば、競合他社との差別化を図るための新商品の開発や、ターゲット層を明確にするためのマーケティング施策の実施などが考えられます。
❹ 解決策のメリットを説明する
解決策を実行することで得られるメリットを説明します。
たとえば、売上が向上して利益が拡大したり、顧客満足度が向上したりするなどのメリットが挙げられます。
比較対照型
比較対照型は、2つ以上のものを比較して説明する型です。
この型は、2つの選択肢がある場合や、2つの事柄の違いを説明する際に使います。
具体的には、以下の順で説明を進めます。
- 比較する2つの対象を明確にする
- 各対象の特徴を比較する
- 比較の結果をまとめる
たとえば、新商品の開発時に、2つのデザイン案を比較検討するとき…
❶ 比較する2つの対象を明確にする
「A案」と「B案」という2つのデザイン案を比較対象として明確にします。
❷ 各対象の特徴を比較する
A案とB案のそれぞれの特徴を比較します。
たとえば、A案はシンプルなデザインで、B案は華やかなデザインであるなど、デザインの特徴を比較します。
❸ 比較の結果をまとめる
A案とB案の比較結果をまとめます。
たとえば、A案はシンプルなデザインで、B案は華やかなデザインであるため、ターゲット層や商品コンセプトによってどちらのデザインが適しているかを判断するなど、比較結果をまとめます。
流れ型
流れ型は、物事や事象の流れを説明する型です。
この型は、手順やプロセスを説明する際に使います。
具体的には、以下の順で説明を進めます。
- 最初に何をするのかを明確にする
- その後、どのように進めるのかを説明する
- 最後に何をするのかを明確にする
たとえば、新入社員研修で、社内手続きの流れを説明するとき…
❶ 最初に何をするのかを明確にする
社内手続きの流れの最初に行う手続きを明確にします。
たとえば、社内システムの「申請書作成ツール」へのアクセスや利用方法。
申請書のテンプレートを提示し、入力が必要な項目や手順、注意点を説明します。
❷ その後、どのように進めるのかを説明する
最初に行う手続きが完了した後、どのように進めていくのかを説明します。
たとえば、利用申請書を添付し、承認者を選択して発信する方法を説明します。
❸ 最後に何をするのかを明確にする
社内手続きの流れの最後に行う手続きを明確にします。
たとえば、申請書の一覧を表示させ、承認状況や通知を確認する方法、却下されたときの対応について説明します。
場数を踏めば、「型」を意識せずともケースに応じた順で説明できるようになります。
「あそこでは説明の順序を変えたほうがよかった」など、改善の視点としてご活用ください。
ステップ3
用件から説明し、簡潔に話す
用件から話す
最初に「どんな用件か」ということを明らかにしないと相手は自分に何を求められているのかわからず…
- 不安や不信感を抱く
- 興味や関心が持続しない
- ついには反発を招く
といった可能性があります。
まずは、用件から話す習慣をもつことが大切。
たとえば、仕事で上司やクライアントに報告をするとき…
〇 本日は、先月行ったプロジェクトの成果報告と今後の展望について説明します。
× 先月から取り組んでいたプロジェクトですが、まずは背景から説明します。
最初に用件を話すことで、相手は自分が何を聞くべきかを明確にできます。
報告の目的や意義も理解できる。
いっぽう…
最初に用件を話さないパターンでは、相手は自分が何のために時間を割くのかわからず、興味をもてません。
報告の価値も不明。
友人や家族に相談・頼み事をするときも、「先に用件から…」は同じです。
「相談があるんだけど…」「頼みたいことがあるんだけど…」など、用件から入る。
遠回しに話すと、怪しい印象をもたれます。
心当たりのある方も多くいらっしゃるのでは…
簡潔に話す
ビジネスシーンでは、短く簡潔に話すのが原則。
人をイライラさせないのは1分以内です。
話が長くなるのは、伝えるべき情報の精選ができていないのが原因です。
たとえば、開催したイベントの終了報告。
伝えるべき情報は…
- 目標の達成度
- 予算との比較
- 参加者からのフィードバック
- 参加メディアの露出
それを…
× 当日は朝から雨が降っていまして…
というように、頭に浮かぶまま時系列で話せば、当然長くなる。
必要事項を話すだけでも長くなりそうなら、途中で切り上げます。
あとは、相手の質問に応えるカタチで詳細を説明すればOK。
顧客の場合は、時間の余裕を見て適度な雑談を交えます。
雑談については、以下の記事へ…
慣れると頭のなかで できます!
以上解説してきたことは、慣れると頭のなかで できます。
ビジネスシーンでの実際は「とっさ」であることが多く、説明の準備についても時間をかけられません。
これまでの述べてきた内容は、あくまで「型」であり、「質の高いトライ」を数こなせば、だれでも、即応かつ簡潔に説明できるようになります。
ヒロユキさんがネットユーザーの質問に「即応」できるのは、頭の引出しから知識や、見方・考え方を取り出す回数が他者よりも圧倒的に多いからです。
おそらく、若いときから多くの経験、もしくは想定問答的な「ひとり言の癖」があったのではないか…と想像します。
そういう方は「お題」が必要で即答は優れていますが、長時間の一人講演は苦手なケースが多い。
簡潔に説明する習慣が骨身まで染みついているからです。
あくまで「おそらく」のお話ですが…
ヒロユキさんについては、
「一般の人が1時間かけて話す内容を3分以内で話せる人」…と評価しています。
爽快さを感じるのは、質問や意見を3分以内でバッサリ切るところ。
知識や見方・考え方の量や分野、質の高さがユーザーの期待に応えるレベルに達すれば、あなたもヒロユキさんになれる可能性はあります。
我も、と思う方はぜひ挑戦を!
臆病な筆者は遠慮します…
本記事の関連でおススメする書籍は…
「『説明が上手い人』がやっていることを1冊にまとめてみた 」
具体例があるので、すぐ使える!
忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてます。
時間がない人におススメなのは audiobook!
ビジネスパーソンの主流は、耳読書。
読書効率がグンと上がります…
今後の生活資金に対する不安、健康不安、急な出費への備え…
そんな不安を安心に変える方法を記事にしました。
副業を考えている方は、どうぞご参照ください…
キャリアアップを目指しながら副収入もほしい…という方向けの記事です。