上司とのコミュニケーションがうまくいかない…
この原因をすべて相手(上司)に向けてはいないでしょうか?
自分とはうまく関係を築けない上司。
そんな上司と良好な関係を築いている社員が複数いたら、原因の矢印を自分に向けて、コミュニケーションの習慣を自己点検する必要があります。
たとえ「転職」を選択したとしても、その先で同じことが起こるからです。
私たちは、気づかぬうちにコミュニケーションの悪習に陥っていることがあります。
具体的には以下のとおり…
- 「しかし…」「ですが…」などの否定語から会話を始めてしまう
- 「とても」「かなり」など、程度副詞を安易に使ってしまう
- 相手の話をさえぎって、自分の話を始めてしまう
本記事では、これら3つの悪習慣に陥る原因と克服するためのヒントを解説します。
上司仲の改善や転職難民転落の予防に役立ちます。
よい習慣は身を助けますが、悪習は身を滅ぼします。
まずは自己点検…
そして、コミュニケーションの悪習を良い習慣へと塗り替えていきましょう。
簡単に内容を知りたい方は Instagramへどうぞ…
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否定語始まりで話す習慣を克服する
「でも」などの否定的な言葉から会話を始める人は、相手に不快感を与えます。
自分の意図にかかわらず、相手に攻撃的な印象を与えるからです。
ほかにも…
- 自己主張や言い訳が先立つ。
- 聞く耳をもたない。
- 相手の立場を尊重しない。
…という印象を上司に与えてしまう。
会話のなかで、上司から「否定された」と思い込み、「しかし」「でも」という言葉が先に口をついて出てしまった、という経験はありませんか?
これは「防衛機制」と呼ばれるものです。
詳細:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%B2%E8%A1%9B%E6%A9%9F%E5%88%B6
防衛機制は不安やストレスに直面したときに働く、無意識的な心理的メカニズムです。
つまり、自分を守ろうとする自然なリアクション。
上司の指摘に反応して、「ですが…」とやってしまうのは自然な反応なのです。
しかし、この自然な反応を自分のなかに認めながらも、職場のコミュニケーションにおいては、「選択的な対応」が必要になります。
具体的には…
「何を言うか」ではなく「何を言わないか」を重視した対応です。
たとえば…
誤解を解くために、相手の話をさえぎって「しかし…」と切り出しても、その意図に反して攻撃的な印象を与えてしまう。
だから、いったんは「そういう見方もありますね」と受けとめて、質問によって誤解を解いていこう。
…というような「選択的な対応」です。
選択的な対応は、次の「3つのクリア」で進めていきます。
- 相手がどんな事実を踏まえて何を望んでいるのかをクリアにすること
- 自分の主張や希望をクリアにすること
- 伝えることと伝えないことをクリアにすること
❶を質問によって明らかにしながら❷❸の内容を選択・整理しながら会話を進める、というコミュニケーションスキルです。
上司仲は、このような選択的対応によって円滑になります。
顧客対応にも使えるスキルなので、ぜひマスターできるよう挑戦してみてください。
否定語始まりが口癖になっている方は、
以下の記事をご参照ください…
程度副詞を安易に使わない
「だいたい」「とても」などの程度副詞を使うと、解釈にズレが生じて正確さが損なわれます。
「だいたい」「とても」とはどの程度なのか、ムダな確認が必要となり上司をイライラさせてしまう。さらには、曖昧さがつきまとうという印象を相手に与えかねません。
使いがちな程度副詞は…
かなり けっこう あらかた おおむね ある程度 ずいぶん そこそこ やや 若干
多少 こころもち いくらか いくぶん
…などです。
これら程度を表す副詞の解釈は、相手の主観に依存します。誤解が生じやすく仕事上のトラブルに発展する恐れもある。
たとえば…
プロジェクトの準備は「あらかた」終わりました・・・
と部下から報告を受けても、上司の立場からいえば、
「あらかた」とは全体の80%なのか90%なのか、残り2~3%を残すだけなのか、わからない。
上司はさらに上層部に報告が必要になります。
社運がかかるプロジェクトならば、「あらかた」が「あらかた」ではなかった場合、深刻な事態を招いてしまう。
重要なことは…
仕事の要所においては、根拠となる数値を明確にして伝える姿勢です。
全体から見た割合や他社との比較、時系列比較で数値を示せるように準備しておくことが大切。
見落としがちなのは…
ここが「仕事の要所」と認識する力
「重要性認識力」とよばれる能力です。
先ほどの例でいえば、「あらかた」を使ってよい場面と、使ってはならない場面を仕事の重要度から推し量り、見極める力です。
コミュニケーション能力ばかりクローズアップされますが、実は「重要性認識力」があなたの足を引っ張っている可能性があります。
仕事の要所での報告では、曖昧な表現を避ける…
その代表例が、程度副詞の使用なのです。
関連記事を紹介しておきます…
話の最中は「解釈」せず「理解」に努める
相手が話しているのをさえぎって話し出してしまう…
これは行為上の否定、つまり言葉ではなく、行為によって相手を否定する行いです。
当然、不愉快な印象を相手に与えてしまう。
確かに、結論を最後の最後に話す人が相手となると、じれったい思いがつのります。
いったい何を言いたのだろう、と首をかしげたくなる上司も少なからず存在する。
そこで重要になるのは、コミュニケーションバランスの切りかえです。
コミュニケーションバランスとは…
相手と自分との発言量や発言内容のバランスをとること
朝家を出て職場に向かうときに、コミュニケーションバランスを仕事用に切りかえる。
コミュニケーションのベストバランスは、話す「3」に対して聞く「7」の割合。
自分の立場や役割、状況に応じて割合は前後しますが、仕事場では聞く「7」でいくと心に決めて職場への一歩を踏み出す…
10分程度の会話であれば…
「7分は相手に自由にしゃべらせておけ」と、心の余裕を習慣づけていきます。
もうひとつ注意が必要なのは「解釈の癖」。
私たちは、コミュニケーションのなかで相手の話す内容を解釈しようとします。
どのように受けとめるべきか、話の内容を消化しようとする作業です。
実は、相手の話にイライラする、不快になるのは「解釈」という作業が原因です。
感情は、相手の話をどう「解釈」するかで決まるからです。
- 「中傷された」と解釈すれば反発を覚える。
- 「賞賛された」と解釈すれば喜びを覚える。
この解釈を、話の途中で行うと「話をさえぎる」行為が起こりやすい。
感情が発動するからです。
解釈は話を最後まで聞き、さらに質問によって内容がクリアになった後。
それまでは「理解」に努めます。
「理解」の具体は…
前述の「3つのクリア」の❶にあたります。
「解釈」と「理解」を分けてコミュニケーションができる人は、冷静沈着で感情が安定しているなど、高い評価を受けます。
これがあなたの人柄となって周囲に伝わる。
大切なことは「解釈」を急がないこと。
関連記事を紹介しておきます…
愛嬌力もビジネスパーソンの重要な資質・能力
記事:ヘッドハンターに学ぶ「市場価値を高めるキャリア戦略」のなかで、ヘッドハンターのターゲットについて解説しました。
このなかでは触れませんでしたが…
ヘッドハンターが面談で見る重要なチェック項目があります。
それは…愛嬌や人柄、愛嬌力ともよばれます。
意外に思われるかもしれませんが、以下のグラフが如実にその理由を表しています。
※「豊かな生活を手に入れる働き方とは? ポータブルスキルの知恵を詳細データとともに解説!」より
「職場で愛される人」とまではいかなくても、せめてネガティブな評価は受けたくない…
こう考えるあなたにとって顧みるべき点は、まず本記事でとり挙げたコミュ習慣です。
知らず知らず相手を不快にするコミュニケーションをとっていないか、というチェック。
これは、転職難民へと転落しない予防策でもあります。
愛嬌力の記事を紹介しておきます。
ご参照ください。
「愛嬌力」をテーマにしたおススメ本はこちら…
忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてます。
時間がない人におススメなのは audiobook!
ビジネスパーソンの主流は、耳読書。
読書効率がグンと上がります…
コミュニケーションをさらに極めたい方におススメの書籍は…
1000人を超えるビジネスパーソンのコーチ:岡本純子さん著作
今後の生活資金に対する不安、健康不安、急な出費への備え…
そんな不安を安心に変える方法を記事にしました。
副業を考えている方は、どうぞご参照ください…
キャリアアップを目指しながら副収入もほしい…という方向けの記事です。